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 バカンスまで後二日という木曜日の夕方、ステファン先生から何か預かっていないか太郎のクラスのアシスタントに尋ねたら何もないという。朝、先生を見かけたが、会話はせずじまい。この先生、いつも忙しそうにしていて、話すのは得意なのだが、人の話を聞くことには長けていない。夫婦で面談に行った時も、機関銃のようにしゃべり続ける先生の独擅場で夫がこちらの話を切り出すのさえ一苦労だった。
 リヨンの願書に必要な書類を二つ頼んでいたのに。
 内申書と成績表。
 毎週金曜日は太郎は定休なので、バカンス前の木曜に、学期末の成績表と一緒に渡してくれるものと思っていた。
 アシスタントに、「バカンス後では期限に間に合わない」、と言ったら、「明日朝会うから聞いておく」と言ってくれて、私は明日昼に学校に来るということにした。
 翌日金曜日明日からバカンスという日、昼に行ったら、「その件なら校長先生に言うように。」との伝言。
 一度、「校長先生が証明書を出す」とステファン先生に言われ、「それとは違う」と夫が言ったのに、ステファン先生は全く分かっていない。
 心外という面持ちでいる私を目の前にして、困っていたカトリーヌ先生とアシスタントは、校長室に行くように私に勧める。
 校長室に行くと鍵がかかっている。この学校の昼休みは11時半から1時半だ。

 家へ戻り、11時45分ころ、学校の番号に電話をかける。留守電に、「ステファン先生にお願いしてあった、願書提出に必要な書類を受け取っていない、バカンス明けでは間に合わないから、何とかしてください。とても困っています。折り返しお電話ください。」と言うメッセージを残す。

 始業の1時30分を10分程過ぎるまで待って、電話をかける。校長先生がでる。メッセージを聞いたかどうか尋ねると、「聞いていない」と言う。もう一度、用件の内容と緊急であることを説明する。校長も明らかに焦っていて、
 校長先生「最後の日に今頃言われても、今日は今から会議があって、私も時間がありません。」
私「今になってはじめて頼んだことではなく、一ヶ月も前から口頭でも連絡帳でもお願いしてあることです。」

 校長先生「書類関係は私の管轄なので、私のところへ直接着てくれるようにステファンに伝えたのですが。」
 私「ステファン先生からこちらには伝わっていません。」

 そんなやり取りの中、電話の向うで携帯が鳴り、「またあとで」と言われて、一方的に切られてしまった。
 「あとって何時ですか?」を言い終える前に。
 バカンス中にフランス人が、しかも公務員が働くことは考えられないので、残された時間は後数時間しかない。


 私は怒りと焦りで、頭の血管が切れそうだった。
 常なら、こんな時は夫の出番なのだが、今日は生憎出張で連絡が取れない。しかも、今何とかしなければ、手遅れなのだ。



 ステファン先生から、直接校長のところへ出向くよう言われなければ、担任の先生を飛び越して、いや、担任に話をしたのに、(しかも、内申書って子供を見ている担任の先生が書くものでしょ!)また更に、わざわざ校長先生にお願いに行くという考えは普通思い浮かばない。



 就業の4時半より30分前に子供二人を連れて学校に行く。門は閉まっているので、「校長先生と約束がある」と言って食堂から入れてもらう。一人の先生が、「校長先生はいませんよ」と言ったが、「後でと言われました。何時か言われませんでしたけど。」と言ったら、「じゃあ、もしかしたらもう戻ってきてるかもしれませんね、」と、通してもらった。

 今まさに、校長室のドアに通じる廊下というところで、夫から私の携帯に電話がかかり、現状を説明する。電話をしながら、校長室の窓から空っぽの中を覗く。
 「いつどこで渡してくれるとも言わずに、また後で、と言って自分の携帯に答えて、こちらの電話はがちゃんと切っちゃったのよ!バカンス明けでは間に合わないと言ったのに!」


 夫との電話を終えて、多分居ないだろうけどと思いつつドアの前に来ると、ドアが半開き。
 まさか、私の話しているのが聞こえていたわけではないだろうが、「今、会議と会議の合間に書類を作っているところです。」と校長先生。
 ようやく、成績表と、「英語を教える幼稚園に在園している証明書」を渡してもらう。フランス語プラス 英語でバイリンガルに対応できる子供、という論理らしい。
 子供の様子を書いた内申書とは違う。だが、背に腹はかえられぬ。

 「何とか間に合いましたね」。という校長先生に、
 私「今日初めて頼んだことではなく、一ヶ月も前から口頭でも連絡帳でもお願いしてありました。」

 校長先生「書類関係のことは全て、私の所に来て下るようステファンに伝えましたが、いらっしゃらないので、予定を変えたのだと思っていました。お父さんの転勤ですか?」
 私「いいえ、日本語のある学校に入れたいので、夫がそちらに仕事を探しているところです。ステファン先生から校長先生のところへ直接行くように聞いてません。」

 成績表を見ると、転入してきてからのわずかな記録しかないので、
 「チュニスの時の成績表は?」と聞くと、
 「それは私はどこにあるか知らない。ステファンの管轄です」と校長。

 太郎の教室に戻り、先ほど校長先生の指示で成績表のコピーをとってくれたりしながらも、板ばさみで申し訳なさそうにしていたアシスタントに、
 「チュニスの成績表はどこかにないですかねえ。」(実は一月ほど前に、このアシスタントとも、給食券を私が渡したか、この人が失くしたかで一悶着あったのだ。)
 アシスタントは成績表の積み上げたのをざっと見るふり、一つ一つ名前を見たわけでもない。
 両肩を揚げて首をすくめる、ないという仕草。
 「でも、太郎の成績表を後生大事にステファン先生がお家で持っているというのも妙な話だし。」と皮肉る私。
 カトリーヌ先生「そういう類のものは普通、教室で保管してますけどね」

 「表紙が紫なんですけど。」
 あちこちの書類をとりあえず見るふりのアシスタント。

 私は細かく仕切った棚を一段ずつ眺めていく。本当に表紙は紫だったよなあ、と思い返しながら、そして、発見。
 私「La voilà ! ほら、ここにありました。」
 私「持って行っていいですよね。」
 アシスタント「必要ならどうぞ。」
 必要だからここまで執拗に食い下がったんでしょ!


 「ふらんす温泉」経営のまゆのさんのフログ、じゃなくてブロクCauchemar administratif - 公的手続きの悪夢を読んでいなかったら、怒らずに、ここまで執念深く、手に入れるまで要求し続けることはできなかったかもしれない。
 
 今回は、求めて、与えられて・・・良かった。



 
2008.04.29 Tue l フランス l COM(4) TB(0) l top ▲

コメント

まゆのさんへ
おかげさまで、いい勉強になりました。
結果、何とかなったのでこう言えるのですけど。
こつ、了解しました。
2008.05.04 Sun l garapy. URL l 編集
大変でしたね。Garapyさんには重要な書類でも相手には重要さが通じないってことありますよね。しつこく頼んで諦めない、これが基本かもしれませんね。お役に立ててよかったです。
2008.04.30 Wed l まゆの. URL l 編集
ピチュさん
ホンとに冷や汗物でした。私一人の力量にかかっていただけに・・・マズイ状況になると、いつも夫任せなので。

フランス人の感じの良し悪し、能力のあるなし、幅が広いですね。

南への移住は、どうなることやら、わかりません。うまくいったら遊びに来てくださいね~
2008.04.29 Tue l garapy. URL l 編集
ギリギリ間に合って本当によかったですね~。
フランスにいると、いい思いをするときもあるけど、いや~な気分になるとき多々ありますよね。
日本人以上に気がきくフランス人もたまにいるんですが・・・笑
着々と準備が進んでいるみたいで、ちょっとドキドキですね。
気候的に、やっぱり北より南よりのほうが明るくてあったかでいいな~。羨ましい!
2008.04.29 Tue l ピチュ. URL l 編集

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